「インターネット・ゲーム依存症」岡田尊司氏
「大事なのは予防であり、教育です。幼児教育や小中学校の生活や保健、家庭科などの科目で、依存症の危険について早くから教え、子どもたち自身に考えさせることが、『予防ワクチン』になると思います」
韓国では、依存症と診断された児童の4分の1に入院治療が施されている。中国では教育キャンプのための公的施設が全国に250カ所設置された。
「子どものインターネットゲーム使用については、国がその危険性をはっきりと告知して、本人や保護者だけでなく、提供する業者にも法律で一定の規制を義務付ける必要があります。中国や韓国は、ネットゲームの世界的なトップシェアをもっているにもかかわらず、自国でそうした規制を行っています」
それに比べると、日本は無策に近い。既に依存してしまった場合、使わせない・やめさせる・取り上げるという対応では、逆効果になりかねない。
「具体的な対処法は個別に異なるので、親は専門医に相談したほうがいいですね。とにかく、まずは、ゲーム依存の危険性を大人が認識すべきです」