「安倍政権のメディア支配」鈴木哲夫著
政治とメディアとの関係を考察したテキスト。
3月、ニュース番組のコメンテーター・古賀茂明氏が官邸からの圧力で降板させられたと発言。怒った自民党は、自主規制を仕向けるためか、同番組の放映局を呼び出し事情聴取をした。
まずは、その古賀氏と対談。古賀氏は発言の真意を語りながら、権力の圧力によるテレビ報道の変質を危惧する。一方で、昨年末の総選挙前に在京テレビキー局に対して出された自民党からの要求など、マスメディアに対する自民党の介入の実態を紹介しながら、1990年以降の自民党によるコミュニケーション戦略とその背景を検証。自民党政治家の報道圧力発言が物議を醸す今こそ読むべきタイムリー本。
(イースト・プレス 861円+税)