【中国の正体】経済から軍事まで着々と手を打つ「習近平の中国」。その正体は?

公開日: 更新日:

「こんなに脆い中国共産党」日暮高則著

 3年前に中国共産党の総書記に就任した習近平の好きな言葉が「中国の夢」。時事通信社の元香港・中国特派員だった著者の取材によれば、その意味はアメリカンドリームのような個人的な豊かさの夢ではなく、元(モンゴル帝国)時代の壮大な世界支配の夢の復活なのだという。しかし、この夢の実現はいかに巨大中国でも明らかに過重負担。それゆえ無理と強気を重ねた結果が現在の東アジアの不安定化だ。

 著者は共産党内部の人脈をくわしく検証し、江沢民の引きで出世した習の足場のもろさを指摘する。保守派ジャーナリストならではの視点が多数。(PHP研究所 800円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 2

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  3. 3

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 4

    ヤクルト茂木栄五郎 楽天時代、石井監督に「何で俺を使わないんだ!」と腹が立ったことは?

  5. 5

    バンテリンドームの"ホームランテラス"設置決定! 中日野手以上にスカウト陣が大喜びするワケ

  1. 6

    菜々緒&中村アン“稼ぎ頭”2人の明暗…移籍後に出演の「無能の鷹」「おむすび」で賛否

  2. 7

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  3. 8

    ソフトバンク城島健司CBO「CBOってどんな仕事?」「コーディネーターってどんな役割?」

  4. 9

    テレビでは流れないが…埼玉県八潮市陥没事故 74歳ドライバーの日常と素顔と家庭

  5. 10

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ