「人間らしさ」上田紀行著

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 個人がデータ化される現代のシステム社会にあって、人間らしさとは何か、人間らしい行動や生き方とはどういうことかを考察した教養エッセー。

 人類の行動パターンがビッグデータとして蓄積されると、将来、ロボットがその人の過去のデータから、どんな映画を見るべきか、何を食べたらよいか、すべての行動において最適解を提示するようになる。しかし、そうした社会は、人間の尊厳を傷つけ、生きる意味が見えない社会を作り出してしまうと危惧。

 スリランカでフィールドワークした悪魔ばらいの儀式など、さまざまなエピソードを紹介しながら、交換可能として扱われている人間の存在のかけがえのなさを取り戻すために、どうすべきかを考える。(KADOKAWA 800円+税)



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