いま国民は核心を突く人を欲していないのか

公開日: 更新日:

 ところが、最近、著者のメディアへの登場が減っている。権力者たちが著者の登場を妨害しているのかもしれないが、一番大きな理由は、「もの言う人」へのニーズが減っていることだと思う。

 メディアも商売だから、部数が伸びたり、視聴率が取れれば、重用する。しかし、いま多くの国民が、著者のような問題の核心を突く発言をする人を欲していないのだ。

 その理由は、国民が御用メディアに飼いならされ、危機感を失ってしまったからだろう。しかし、それでは、権力者の思うつぼだ。知る権利を失ったら、民主主義はおしまいだ。その危機感を国民が共有するために、本書はとても重要なのだ。★★★(選者・森永卓郎)


【連載】週末オススメ本ミシュラン

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    大河ドラマ「べらぼう」の制作現場に密着したNHK「100カメ」の舞台裏

  1. 6

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  4. 9

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  5. 10

    トランプ関税への無策に「本気の姿勢を見せろ!」高市早苗氏が石破政権に“啖呵”を切った裏事情