「土と水の探究者たち」瀬古一郎著
1995年、阪神・淡路大震災が起きたとき、それまでの最大値だった震度7を超える被害が見られる地域があった。
砂防、港湾などのプロジェクトに関わってきた中央開発㈱のメンバーは、区分地図を持って被害調査に向かう。彼らが作成した被害マップには超震度7の〈震災の帯〉が描き出されていた。当初、この帯の下に活断層があると考えられたが、活断層と〈震災の帯〉は微妙にずれている。その後の調査で、神戸―阪神地域の市街地の特異な地下構造が関与していることが明らかになった。
超高層建築から巨大ダムまで建設する、建設総合コンサルタント会社の技術者たちの地道な活動と情熱を描く。(ダイヤモンド社1500円+税)