「ぼくの花森安治」二井康雄著

公開日: 更新日:

「暮しの手帖社」元副編集長が、NHKのドラマ「とと姉ちゃん」で話題の花森安治の思い出をつづったエッセー。

 大阪出身の著者は、1969年に同社に入社。編集長の花森は、取材から撮影、原稿書き、レイアウト、カット描き、そして広告まで、雑誌作りのすべてを手掛けて、そのどれもが一流だったため、部下がうまくできないと激しく怒った。著者も8年間仕えて、一度も褒められたことがないという。入社して3年目、初めて記事を書いたときなど、全編集部員の前で面罵されたそうだ。

 一方で非常な気遣いの人で、結核で入院した著者に音楽のカセットテープを送ってくれたりもしたという。豊富なエピソードを交え、師と仰ぎ、父と慕う花森の仕事と素顔を紹介する。(CCCメディアハウス 1400円+税)

【連載】BOOKレビュー

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ