「花と銃弾」向谷匡史著
昭和20年代後半から30年代にかけて、渋谷を拠点に活動した伝説のアウトロー集団「安藤組」。その幹部として組長・安藤昇に仕え、31歳の若さで凶弾に倒れた西原健吾の生涯を描くノンフィクションノベル。
昭和28年4月、大学進学のため小倉から上京した西原は、安藤組の大幹部・花形と運命的な出会いを果たす。花形が誰かも知らなかった西原だが、空手部に入り、練習に励む一方で、安藤組に出入りする先輩と渋谷で遊ぶうちに、やくざの世界に興味を抱くようになる。1年後、安藤に自ら会いに行った西原は、気に入られ舎弟になることを許される。すぐに大学を辞めるつもりだった西原だが、安藤から卒業するよう指示される。(青志社 1400円+税)