「生き返るマンション、死ぬマンション」荻原博子著
国内の中古マンションは623万戸を超え、そのうち築30年以上のマンションは162万戸を数えるという。築40年、50年を超えると建て替えが必要になってくるが、建て替えが成功したケースは、これまでわずか1万6600戸しかないそうだ。そうした中古マンションの現実を取材したリポート。
住宅政策の転換によって販売戸数が急増した90年代後半に購入したものの、ローンの支払いと資産価値の低下に苦しむ人などの現状を紹介。
さらに老朽化・荒廃化していくマンションや、耐震偽装事件を経て建て替えられた再生マンション、そして築40年が過ぎても資産価値が上がり続けているマンションなど。実例を取り上げながらマンションをお宝に変える方法を具体的に解説する。(文藝春秋 780円+税)