「信長嫌い」天野純希著

公開日: 更新日:

 老いた豊臣秀吉は、織田信長の嫡孫である秀信を招いて、祖父に生き写しの顔をまじまじと眺めた。そして突然錯乱し、「お許しくだされ、上様」と叫んだ。秀吉は織田家中で主導権を握るために秀信を利用しながら、権力を握ると、秀信に岐阜城とわずかな捨て扶持を与えただけだった。秀信は秀吉が自分にひれ伏す姿を見て、自分の中に流れる血にはこれほどの力があることに気づいた。秀吉の死後、徳川と前田らの対立を見定めようとしていた秀信の元へ、石田三成が訪れる。(「秀信の憧憬」)

 戦国武将・今川義元や伊賀の上忍、百地丹波ら、信長によって人生を狂わされた7人の男を描く時代小説。(新潮社 1700円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  2. 2

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    竹内涼真“完全復活”の裏に元カノ吉谷彩子の幸せな新婚生活…「ブラックペアン2」でも存在感

  5. 5

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  1. 6

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7

    二宮和也&山田涼介「身長活かした演技」大好評…その一方で木村拓哉“サバ読み疑惑”再燃

  3. 8

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9

    小池都知事が3選早々まさかの「失職」危機…元側近・若狭勝弁護士が指摘する“刑事責任”とは

  5. 10

    岩永洋昭の「純烈」脱退は苛烈スケジュールにあり “不仲”ではないと言い切れる