「石破茂の『頭の中』」鈴木哲夫著

公開日: 更新日:

 日米安全保障条約は、普通の同盟の「お互いに守り合う」という形にはなっていない。アメリカは日本を守り、日本はアメリカに領土を提供しているが、お互いに不満をもっている。そういう同盟は不安定さを内包していると気づくべきだ。安倍晋三は、現段階では現状の枠組みのまま、同盟を強化することが日本のためだと考えている。

 だが、石破はもう一歩踏み込んで、例えばグアムに海上自衛隊の恒常的な基地をつくり、「日米地位協定」を相互的なものとして見直したらどうかと考えている。2014年に防衛大臣就任を辞退したのは、その問題で「内閣不一致」を避けるためだった。フジテレビ報道センター政治部にいた著者が、石破茂の「頭の中」を取材。

(ブックマン社 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    メッキ剥がれた石丸旋風…「女こども」発言に批判殺到!選挙中に実像を封印した大手メディアの罪

  2. 2

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  3. 3

    都知事選敗北の蓮舫氏が苦しい胸中を吐露 「水に落ちた犬は打て」とばかり叩くテレビ報道の醜悪

  4. 4

    東国原英夫氏は大絶賛から手のひら返し…石丸伸二氏"バッシング"を安芸高田市長時代からの支持者はどう見る?

  5. 5

    都知事選落選の蓮舫氏を「集団いじめ」…TVメディアの執拗なバッシングはいつまで続く

  1. 6

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 7

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  3. 8

    ソフトバンク「格差トレード」断行の真意 高卒ドラ3を放出、29歳育成選手を獲ったワケ

  4. 9

    “卓球の女王”石川佳純をどう育てたのか…父親の公久さん「怒ったことは一度もありません」

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方