「内臓脂肪がストン!と落ちる食事術」江部康二著

公開日: 更新日:

 中年体形の象徴であるポッコリお腹。へこませたいのはやまやまだが、運動はツラいし続かない……。しかし、運動などしなくても、簡単にお腹の脂肪をスッキリさせる方法がある。本書が紹介する、1日2食の食生活と糖質制限だ。

 脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪があり、お腹まわりをシェイプアップさせるにはお腹を内臓から出っ張らせている内臓脂肪を落とすのが手っ取り早い。そして、内臓脂肪は皮下脂肪とは異なり、食事の工夫によって簡単に落とすことが可能だ。

 まずは朝食を抜く生活にシフトすること。前日の夕食から当日の昼食までの間“断食”をする形となり、内臓脂肪が燃焼し続ける。朝食抜きと糖質制限を組み合わせれば、お腹がすく原因となる“血糖値の乱高下”が生じないため、お腹がすいて昼まで持たないという事態も避けられる。

 ご飯やパンなどの主食を控える糖質制限もツラいのではないかと思うだろう。糖質制限で頭がボーッとするという経験をしたことがある人もいるかもしれない。しかし、それは糖質と共にカロリーも制限してしまった場合だという。本書で紹介する食事法では、カロリー制限は必要ない。むしろ、肉類、魚介類、卵、乳製品などでタンパク質をたっぷりと取ることを推奨している。これにより、空腹も感じず、我慢を強いられるツラい食事制限にはならないはずだ。

 内臓脂肪は、血管を修復したり血圧を適度に下げるアディポネクチンという善玉ホルモンを減少させ、インスリンを効きにくくしたり血圧を上げる悪玉ホルモンを増加させることも分かっている。我慢のいらない本書の食事術を実践し、スッキリした体形と健康を手に入れよう。

(ダイヤモンド社 1500円+税)

【連載】長生きする読書術

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  2. 2

    小泉進次郎氏「コメ大臣」就任で露呈…妻・滝川クリステルの致命的な“同性ウケ”の悪さ

  3. 3

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  4. 4

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  5. 5

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  1. 6

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  2. 7

    関西の無名大学が快進撃! 10年で「定員390人→1400人超」と規模拡大のワケ

  3. 8

    相撲は横綱だけにあらず…次期大関はアラサー三役陣「霧・栄・若」か、若手有望株「青・桜」か?

  4. 9

    「進次郎構文」コメ担当大臣就任で早くも炸裂…農水省職員「君は改革派? 保守派?」と聞かれ困惑

  5. 10

    “虫の王国”夢洲の生態系を大阪万博が破壊した…蚊に似たユスリカ大量発生の理由