「偽りの春」降田天著

公開日: 更新日:

 和枝は、朱美と希が1000万円の金を持って消えたのに気づいた。警察に駆け込むわけにはいかない。5人の詐欺グループで高齢者をターゲットにだまし取った金なのだ。報告を受けた私は、シングルマザーと暮らしている隣家の波瑠斗にランドセルをプレゼントしたら、この町から去ろうと考えた。

 そんなとき、「これまでのことを黙っていてほしければ、1000万円用意しろ」という脅迫状が届いた。仕方なくキャディーの仕事で知り合った認知症の老人の家から1万円札の束10個を盗み出すが、その帰途、パトカーに声をかけられる。「おばさん、具合悪いの?」(表題作)

「落としの狩野」と呼ばれる刑事が活躍するミステリー短編集。

(KADOKAWA 1500円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方