「長生きの方法○と×」米山公啓著
血圧やコレステロールの数値が高ければ、心筋梗塞や脳卒中のリスクを減らすため薬で数値を下げる。こうした「予防医学」の考え方は40~50代の働き盛りには必要だが、60歳を過ぎると血圧やコレステロールにそれほど神経質にならなくてもよいと著者は言う。80代で高血圧を発症した人は、正常血圧の人に比べて認知症の発症リスクが低く、糖尿病の治療を続けている人は、基準値まで下げないほうが長生きできるという調査結果もあるそうだ。
他にも「脳トレすれば認知症にならない」「脂肪は体に悪い」「地域デビュー」など、世に広まる長生き法や老後の生き方についての思い込みを解きほぐしながら、人生100年時代を豊かに生きるための健康と生きがいのつくり方を伝授。
(筑摩書房 780円+税)