「江戸問答」田中優子、松岡正剛著

公開日: 更新日:

 江戸時代・江戸社会の特質に改めて注目しながら、現代の日本社会を見回し、その可能性を考える対談集。

 冒頭、平成から令和への改元が話題に。かつて改元は天皇の代替わりだけでなく、いろいろな理由で行われていた。ゆえに田中氏は「江戸時代の人たちが今回の改元の盛り上がりを見たら驚く」だろうという。その上で江戸時代に比べると「近現代こそは天皇制の国」で、江戸から現代を見て不思議なのは「デュアルや多様性の豊かさを認識せずに、単一な社会像へ行きたがること」だと指摘する。続いて、現在の日本人の生活のなかにも残っているはずの江戸の「面影」を求め、2人の個人的な体験を語り合う。

「浮世」や「サムライ」「いき」などをテーマに縦横無尽に語りつくす。

(岩波書店 1100円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  5. 5

    露呈された韓国芸能界の闇…“兵糧攻め”にあうNewJeansはアカウントを「mhdhh」に変更して徹底抗戦

  1. 6

    大阪万博ハプニング相次ぎ波乱の幕開け…帰宅困難者14万人の阿鼻叫喚、「並ばない」は看板倒れに

  2. 7

    大阪・関西万博“裏の見どころ”を公開!要注意の「激ヤバスポット」5選

  3. 8

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  4. 9

    広末涼子が逮捕以前に映画主演オファーを断っていたワケ

  5. 10

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い