「ゴミ清掃芸人の働き方解釈」滝沢秀一著、田中茂朗編
お笑い芸人で、ゴミ清掃員でもある著者は、どちらが本業で、どちらが副業かなど、気にしない。大切なのは生きることで、仕事はそれに付随するものだと思っているからだ。
父親は死の床にあっても仕事に行こうとしていた。その姿を見て、仕事とは洗脳であり、宗教と言っても過言ではないと感じたという。そうした仕事という絶対的な教祖から洗脳を解くには、働き方改革よりも働き方「解釈」が必要だという。
会社は法は守るが社員は守らない。ゆえに働き方を解釈する力を身に付け、会社の本質を自分の目で見極め、迫りくる選択を取捨するしか自身を守る方法はない。その見極めにこれまでのダブルワークの経験が役立ってきたという。
働く現場で仕事とは何かを問い続ける生き方エッセー。
(集英社インターナショナル 858円)