二股男に注目カップルも…“訳あり”面々が映画で共演の事情
■災い転じて福となす?
起用の経緯について、配給と宣伝を担当する「アステア」社長の平野博靖氏はこう話す。
「塩谷クンと軽部監督は旧知の間柄で、本企画が持ち上がった際に役柄に合う俳優ということでキャスティングしました。愛之助さんとも監督デビュー作で一緒に組んだ仲。熊切さんは複数の候補者の中から選ばれた。2人は今作の共演を機に知り合ったそうですから、縁があったということなんでしょうか」
これだけキャラの濃いキャストである。食わず嫌いで終わってしまいそうだが、中身も悪くない。80年代の青春ヤンキー映画の金字塔「ビー・バップ・ハイスクール」シリーズと同じ脚本家が手がけている。この手のジャンルでは王道の作品というわけだ。
主演が引き起こした男女のもつれが災いとなり公開が遅れたが、おかげで共演者が「半沢直樹」ヒットの立役者という“おまけの話題”もついた。しかも、時代はヤンキーブーム。若者の地元意識や仲間意識の強さを解説した新書やヤンママ向けの調理グッズが売れているのも、ヤンキー的なにーちゃんねーちゃんが増えている証しという。災い転じて福となす、ってか。