くじ引きたさで駄菓子屋へ 蛭子能収“ギャンブル熱”の原点
食べるものや着るものには困らなかったけど、絵本とか本は一冊も買ってくれなかった。隣の1歳下のノブちゃんの家にはたくさんあって、小学3、4年の時かなあ。乗り物がたくさん載ってる絵本を欲しくて欲しくて、ノブちゃんに黙って持って帰ってきたことがありました。
ノブちゃんの父親は三菱重工のサラリーマンだったから、いいサラリーをもらってたんでしょうね。テレビも早くからあって、よくプロレス中継とか、「ふしぎな少年」ってNHKのドラマを見せてもらいに行ってました。そうすると、コーヒーをごちそうしてくれる。コーヒーには、ビスケットをポンとのせてくれて、それがコーヒーの水分で膨らんだところをスプーンですくって食べると、すっごいおいしいんですよ。そんなシャレたもの、ウチでは食べたことなかったですね。
■7、8万持って逃げるように上京
ノブちゃんとは、ビー玉とかメンコ、あとトランプもしました。7並べ、51…。ウチの前が駄菓子屋だったんで、そこで2個で1円の乾パンを10個買ってきて、トランプで勝ったら1個もらう、というルールでよく遊んでいました。