「でかしたア!!」談志師匠は植木泥棒の俺をホメてくれた
「もしもし師匠ですか」
「あ~、談かん、おまえか……」
師匠の声は受話器を通してもまだ明らかに怒っていた。
「あの……さっきはスミマセンでした……」
「……」
これで許してくれる師匠ではない。
「あの……武蔵関から上がってくと左側に植木屋さんの畑がいくつもありますよね」
「……ああ、それが何だ?」
「立派な植木、何本も抜いてきました」
「おまえ……植木を……でかしたア!!」
その後、マネジャーのロープさん(長縄さん)の車をやるからそこにいろの指示を出され……師匠の家の庭は今まで以上に整えられたのでした……。
(※植木屋さん、スミマセンでした) =つづく