コロナ禍で2度目の「24時間テレビ」に問われる“ブッ通し放送”の意義と新しい番組スタイル
そもそも1978年に始まった当初の24時間テレビは、メインテーマも「寝たきり老人にお風呂を! 身障者にリフト付きバスと車椅子を!」などと具体的だったが、最近は〈ジャニーズのために番組を継続している面もありそう〉なんてうがった見方もある。確かに2003年からずっと、メインパーソナリティーはジャニーズのタレントが務めており、今回は初となる「King & Prince」だった。
芸能ライターのエリザベス松本氏は、「24時間テレビの募金によって贈呈された福祉車両を近所で見かけることもありますし、チャリティー番組自体には意義があると思いますが」と前置きして、こう続ける。
「コロナ禍で、むしろ『私を助けてほしい』とあえいでいる人が大勢いる中で、24時間やる意味はあるのか。何のために10キロを10人で"100キロマラソン"を走るのか。飲食店が時短営業を求められ、刑事ドラマや医療ドラマの中でも普通に〈働き方改革〉というセリフが出てくる昨今、24時間ブッ通しというのも"ブラック"な印象しかありません。MCの疲れた顔も、コロナ禍以前なら〈頑張れ!〉と思えたでしょうが、今はいたたまれない気分にさせられる。24時間というコンセプト自体が、もう今の時代にそぐわなくなっているのではないでしょうか」