著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

ダイアン津田君を見るたびに「最初はみんな素人」という言葉を思い返す

公開日: 更新日:

 NSC大阪で南海キャンディーズ・山ちゃん、とろサーモン・久保田、ウーマン村本ら人気者をたくさん輩出している22期生。在学中にNHKの上方漫才コンテストで最優秀賞を受賞し、NGKの本出番出演など、異例の活躍を見せたキングコングもいましたが、どのコンビもNSC在学中、あるいは卒業後に相方を代えて売れっ子コンビになっています。そんな中、ダイアンはコンビで入学し、現在に至っている数少ないコンビの一つです。

 最初はみんなネタを披露する時間(当時は3分、現在は2分ネタ)ではまかないきれない量の情報を詰め込み、それを時間内に収めようと早口になりがちです。さらに緊張感と相まって覚えたネタを機械的に吐き出すことになることが多いものです。そんな中、22期生で「この子は凄い!」と思ったのが西澤君(現芸名・ユースケ)でした。彼のしゃべりは現在とほとんど変わらない、ゆったりとした独自の間を持っていたことです。これは正直驚きでした! このままのしゃべりで続けられたらもちろんプロになれるし、それなりの位置までいけると感じさせてくれました。

 そこで問題だったのが相方の津田君。早口過ぎて、言葉がはっきり聞き取れない。なかなか言葉に感情が乗ってこないので残念ながら、相方・西澤君のいいところを生かし切れていませんでした。NSCに入学したといっても当然ながらアマチュアです。ここからどれだけ稽古を積んで腕を上げるかで化け方も変わります。

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