荒牧陽子さんは30歳でモノマネシンガーに 下積み時代での思わぬオファー、数秒での決断まで
荒牧陽子さん(モノマネシンガー/41歳)
圧倒的な歌唱力を持つ、モノマネシンガーの荒牧陽子さん。シンガー・ソングライターとして売れなかった頃、カラオケのガイドボーカル(カラオケを歌う際に手本として聴くことのできるボーカル)を数千曲務めていたことがテレビマンの目に留まり、モノマネ転身を打診された。その瞬間は予期せぬチャンスに驚き、そして文字通り瞬間で決断したという。
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私の大きな分岐点となったのは20歳の時にシンガー・ソングライターを目指して岡山から上京してから、10年ほどたった30歳の時。
レストランでアルバイトをしながら音楽活動するのは大変でした。オーディションを受けてもうまくいかず、何年ももがいてました。インディーズデビューはしていましたが、メジャーデビューはまったくできなかった。
でも、自分のことを人に伝えることが大切だと思い、「私、歌を歌いたいんです」と常に発信していました。すると、ある人が知り合いの音楽プロデューサーに声をかけてくれて、スタジオミュージシャンとしてコーラスや仮歌の仕事がもらえたんです。そういう仕事のひとつがカラオケのガイドボーカル。20代半ばを過ぎてからは歌の収入だけで生活できるようになり、自信もつきました。