大月みやこさんが語る夢「ステージで歌っている私を客席から見てみたい」
すてきだったステージの袖から見た大先輩の三橋美智也、春日八郎
デビューした時、キングは三橋さん、春日八郎さんというふたりの先輩が大活躍している時代でした。私は前座歌手としておふたりのステージで歌っていました。歌い終わるとステージの袖に下がって、カーテンの隙間から大先輩のすてきな姿を生でずっと見ることができました。三橋さんが三味線を弾きながら歌っている姿は忘れられない。
それと同じことを自分のステージで経験してみたい。18歳でデビューし、一年一年積み上げてきて、年月が過ぎるほど、歌っているのが気持ちがいい。曲がヒットしてみなさんに名前を覚えていただき、その一方で悲しかったりせつない思いもして、年を重ねてきての60年です。私が三橋さんや春日さんを見ていたのと同じように、自分でステージの私を見ることができたら、どんなに気分がいいだろう。考えるとウキウキします。こんなに幸せなことはないと思います。
自分勝手な話かもしれません。でも、夢ですから考えるだけで楽しいですよ。
新曲のタイトルは私がつけました。「♪くるりくるりくるりと」という軽快な出だしがとっても評判がよくて。「♪いつの間にか失くすピアスのように」恋を捨てる、かっこいい女の歌です。モダンな感じで、歌っていると、とても楽しいです。
(聞き手=峯田淳/日刊ゲンダイ)
◆6月21日デビュー60周年記念曲第1弾「今も…セレナーデ」リリース(作詞:田久保真見、作曲:徳久広司、編曲:南郷達也)