ヤーレンズは「M-1」ファイナリストでも芸歴長めの苦労人 決勝では一分のスキもない珠玉の漫才
楢原は関西出身で、出井も関西育ちだったが、2人ともネタの中では関西弁を使わず、あまり声を張らずにローテンションで標準語の漫才を演じていた。
関西弁を使うのが一般的な大阪のお笑いシーンでは珍しい芸風だったが、当時はなかなか芽が出なかった。彼らは上京してコンビ名を改めて、現在の事務所に所属した。東京のライブシーンでは、彼らのネタの面白さが評価され始めて、業界内では名前が知られる存在になった。
吉本興業のような自前の劇場を持っていない事務所に所属する彼らは、自ら働きかけて数多くのライブに出演して、ネタを磨き続けた。
楢原が髪形をベッカムヘアにして、極端に丈の短いスーツを着たことで、怪しげなイメージを打ち出すことにも成功した。そして、昨年ようやく悲願の「M-1」決勝進出を果たしたのだ。
落ち着きのない軽口キャラの楢原と、的確なツッコミができる出井は、バラエティー番組への適性も十分ある。今後はテレビなどでも彼らが活躍する姿がたくさん見られそうだ。