Mr.マリックさんが語る「人生の種明かし」 3つのターニングポイントを経て、マジックの新しい魅力を発信
日本のマジシャンの第一人者といえば、Mr.マリックさん。マジックは瞬間、瞬間が勝負だが、マリックさんにとっての人生を変えた瞬間、ターニングポイントは何だったのか。種明かししていただいた。
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僕にとっての最初の転機は20歳くらいの時ですね。地元の工業高校を卒業してメーカーに就職しましたが、マジックが好きでやっていたら、ハワイで行われたマジックのコンテストに日本人として初めて出させてもらう機会に恵まれました。僕が出たのは目の前でマジックを披露する「クローズアップ」部門。そこで日本人として初めてチャンピオンベルトを取ることができ、もう有頂天になりましたね。
ただ、それも一瞬のことでした。アメリカからすごいマジシャンがいっぱい来ていて、そのショーを見てびっくりしちゃってね。衣装はキレイで華やか、「美女が出る」というマジックでは本当にすごい美女が出る。これはかなわない、100年マジックをやっても、世界では到底、足元にも及ばないと思いました。海外でも活躍したいという夢もあったから余計にショックでしたね。
帰ってきてから落ち込んで、初めて挫折を味わいました。いったん実家に戻り、3日くらいはいたけど、「マジックをやめた」と言うことができなくて、家を出て、名古屋の友達の家に居候させてもらいました。