フィギュア村上佳菜子さんが振り返るソチ五輪選考会の決断「直前の曲目変更が吉と出た」
村上佳菜子さん(プロフィギュアスケーター、タレント/29歳)
タレント活動も活発で今年はお笑いにも挑戦したいという村上佳菜子さん。21日放送の『シューイチ』(日本テレビ系)内で婚約を発表。同日の『行列のできる相談所』(同局系)には婚約相手の豊さん(27)とともに出演するなど、今週末の話題を独占したが、思い出の瞬間は、ソチ五輪(2014年)出場を懸けた試合直前での曲の変更。その決断がターニングポイントだった。
■このままでは代表に選ばれないと選考会まで2週間のタイミングで決断
ソチ五輪の前年の県大会は五輪出場のために絶対に優勝しなければならなかったのに3位になってしまいました。試合後すぐに「このままではオリンピックに選ばれないから、どうする?」とコーチの山田満知子先生と話し合いを持つことに。
フリープログラムはミスなくできていましたが、ショートプログラムは以前からミスが続いていて「曲が体に染み込んでいかない」と感じていました。何度練習してもリズムが合わないんです。
ショートの曲を変えたいと告げると、先生も同じ意見。でも、五輪代表が決まる全日本選手権まで2週間しかない。基本的にはワンシーズン同じ曲で同じ振り付けを通し、試合のたびにブラッシュアップして大きな大会に向かっていきます。試合の、しかも全日本の2週間前に曲を変更するなんてあり得ないこと。でも、変えなければ同じ結果になると思いました。
決めた瞬間からが大変。まずその日のうちにスケートリンクを貸し切りでとってもらいました。
曲は2年前に使っていた「バイオリンミューズ」に戻すと即決。その曲で演技していた頃は滑りにリズムが合っていてとてもよかったですから。曲の途中は2年前と違う部分を使うことになり、「前回に戻した」というよりは新たに作った感じです。
山田先生と一緒に教えてくれていた樋口美穂子先生は音源のことが全部できるので、その日のうちに曲の大まかな編集をしてくれました。後々の細かい修正は音楽のプロの方に頼みましたが、3位になった日から新たに練習できたのは樋口先生のおかげ。夕方6時ごろに試合が終わり、リンクは夜中の0時からとってもらっていたのでその間に編集してくれたんです。
深夜過ぎに新しい振り付けをやり、翌日からは午前10時に練習開始。今思えば、あの2週間は3カ月分くらい練習しましたよ。