NHK-FM「松尾潔のメロウな夜」終了決定 自分の番組打ち切りを体感するのは何ともせつない
2月14日に開催されたNHKメディア総局長会見で、ぼくが2010年から続けてきたNHK-FM「松尾潔のメロウな夜」の終了が公式発表された。
3月25日(月)の放送をもって、14年間の放送に終止符を打つ。発表後に番組終了のお知らせとリスナーへの謝意をX(旧Twitter)にポストしたら、1時間も経たぬうちに毎日新聞とスポニチの公式サイトで記事化されていたのには驚いた。
ライフワークと位置づけて番組に向きあってきたぼくである。打ち切りは残念きわまりない。突然の終了に、長年のリスナーからは番組への感謝、時代への嘆き、あるいは各所への怒りの声が寄せられた。斜陽化が叫ばれて久しいラジオだが、根強い愛好者たちの存在をひしひしと感じる。自分の番組の打ち切りでそれを体感するのは何ともせつないものだが。
「松尾潔のメロウな夜」は月曜夜11時からの放送。月曜にかぎらず夜11時台は伝統的にポップスを紹介する枠として認知されてきた。だが、4月からの後続はなんと語学講座番組。そう、FMの深夜帯は英語、ハングル、中国語などの語学番組ゾーンに様変わりするのだ。かつてNHK-FMの深夜帯といえば、伝説的番組「クロスオーバーイレブン」をはじめ洋楽ポップスに特化した印象が強かっただけに、そのことを知る世代ほど「夜のFMで語学番組?」と今回の新編成に困惑する向きが多いようだ。