6本の映画で理解する「大統領(候補)暗殺」(映画評論家・北島純)

公開日: 更新日:

 7月21日、ついにバイデン大統領(81)が大統領選を辞退した。心身の衰えに撤退を求める声が高まる中、本人は指名受諾を諦めていなかったが、そこに発生したのがトランプ前大統領(78)の暗殺未遂事件だ。右耳を撃ち抜かれても「戦え」と拳を突き上げたトランプに支持者は熱狂。共和党大会ではこれまでさんざん批判してきたニッキー・ヘイリー元国連大使(52)までトランプ支持に転じた。

 共和党の勢いを前に、このままでは大統領選だけでなく同時実施の上下両院選挙でも民主党が敗北する恐れ(トリプルレッド)があるとして、ジル夫人の助言を受け入れたバイデンがようやく白旗を掲げた形だ。

 現職大統領が選挙戦から撤退するのはリンドン・ジョンソン以来だ。1963年のジョン・F・ケネディ大統領暗殺を受けて副大統領から大統領に昇格したジョンソンは64年の大統領選では同情票もあって圧勝。しかしベトナム戦争の泥沼化に足をすくわれ68年3月、再選を目指していた選挙戦から突如撤退した。民主党の有力候補はJFKの弟ロバート・ケネディ元司法長官だったが兄と同じく暗殺され、予備選に出馬していなかったハンフリー副大統領が急きょ指名されたが共和党ニクソンに敗北を喫する。リンカーン暗殺(1865年)を含めて、アメリカ政治は凶弾による政治家の暗殺に左右されてきた。そうした大統領(候補)暗殺を描いた映画を紹介しよう。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末