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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

一貫したファン目線こそが森三中・黒沢かずこの類まれな実力の源泉

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 そんな黒沢は「お笑いのファンあがりで実力がない」(テレビ東京系「あちこちオードリー」23年7月5日)と悩みを吐露したことをきっかけに、ぺこぱのシュウペイに「まともになりすぎ。本当は技量があるって見せたい時期。それは誰にでもある。なんでそれになるかっていうと『ヒルナンデスの魔力』」と助言したり、ザ・マミィの酒井にピアスのあとがあるのを見つけ「イカつく思われたいっていう時期があったんじゃない? で、芸能界に入ってきて、そこ(可愛い)のポジションが一番いやすいと思ったんじゃないですか?」と指摘したり、濃いファン目線と歴戦の演者目線が見事に融合した批評を送る「出待ちファン」キャラが誕生した。

「最初はダウンタウンさんに会いたいがために、お笑いの世界に入ってきて、推しが逆に私を押してくれた」(テレビ朝日系「推しの番号教えます。」24年6月25日)としみじみと語る黒沢。いまだに趣味は「芸能人を見ること」(TBSラジオ「安住紳一郎の日曜天国」24年1月28日)だと言う。

 一貫した彼女のファン目線は、間違いなく類いまれな「実力」に他ならない。

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