着実にカリスマへの道を歩む ファーストサマーウイカの戦略性の高さ
ちなみに、この芸名は今まで存在しない言葉を作ろうと本名の「初夏」を「寺門ジモン」方式で重ね、戦略的につけたもの。冗談交じりとはいえ、それを変えてもいいと思うほどの覚悟だったのだ。
そんな芸名を含め、ウイカの戦略性の高さは、オードリー・若林正恭が「あなた、オンラインサロンで稼げるぞ」(テレビ東京系「あちこちオードリー」20年7月7日)と驚くほど。ヤンキーキャラではあるが、実は「ゴリゴリの文化系」。「泥水をすすってきた」(同前)という下積み時代を経て生んだものだ。
一方で「私は今までの10年がなければ、今のこの瞬間というのは1ミリも存在しえない」「1つでも何か抜いてしまったり、なかったことにしてしまうと、今はない」(NHK「不可避研究中」20年5月29日)と語るように、地に足がついている印象がある。
「10年後カリスマになりたいのね?」と聞かれて、うなずいていた彼女(「あちこちオードリー」=前出)は、サイクルの速い芸能界で「人に取られるような椅子だったら、あっても意味がない」と「自分にしか座れない椅子を作ること」を考え抜いてやってきた(フジテレビ系「ダウンタウンなう」20年5月15日)。
わが道を行くのがカリスマならば、ファーストサマーウイカの「カリスマ」への道は着実に進んでいる。