フジテレビCMスポンサー撤退ドミノで窮地なのに…「前代未聞のずさん対応」と識者2人がバッサリ

公開日: 更新日:

 一方、企業の危機管理に詳しい危機管理コンサルタントで、元社会構想大学院大学教授の白井邦芳氏もあきれてこう言った。

「この手の問題は、株主であるダルトンが言う通り、独立性を確保した第三者調査委員会を設置して調査、再発防止策を提示するのが本来のやり方です。今回の件で、性加害問題や人権問題に関してフジテレビの認識の低さが露呈しました。表面上の説明責任を果たすために、あのような形をとったと思いますが、印象操作を優先するあまり、国民は誰も納得できず、火に油を注いだ結果にしかなりませんでした。私も500回以上、不祥事をはじめ企業の会見に携わっていますが、ちょっと考えられないずさんな対応です」

 白井氏は、フジテレビの一連の対応は、ダメージコントロールばかりが先行していて、危機管理の専門家が携わっているとはとても思えないという。

「今回の件で、フジにCMを出稿しているたくさんの企業から私のところにも相談がありました。広報に脅迫まがいの電話が入っているそうです。そもそもフジテレビは初期対応からしてすべてが間違っていた。最初の報告が入った段階で、中居氏個人の問題とせず、自社の社員の関与がなかったのか厳密に調査すべきでした。現在、フジテレビのガバナンスは完全に機能不全に陥り、自浄能力は欠如しているとみられていますから、今後、第三者調査委員会による厳密な調査、再発防止策、それと経営陣の辞任など相応の責任を取ることをハッキリさせなければ、スポンサーは到底納得できず、この状態は変わらないでしょう」

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上智大は合格者の最大40%も…2021年から急増した「補欠合格」の現状

  2. 2

    慶応幼稚舎の願書備考欄に「親族が出身者」と書くメリットは? 縁故入学が横行していた過去の例

  3. 3

    「NHKの顔」だった元アナ川端義明さんは退職後、いくつもの不幸を乗り越えていた

  4. 4

    赤西仁と田口淳之介が始動…解散した「KAT-TUN」元メンバーたちのその後

  5. 5

    永野芽郁の「文春」不倫報道に噛みついたGACKTさんは、週刊誌の何たるかがわかっていない

  1. 6

    人間の脳内のマイクロプラスチック量は「使い捨てスプーン」サイズ…8年前より1.5倍に増えていた

  2. 7

    「ニュース7」畠山衣美アナに既婚者"略奪不倫"報道…NHKはなぜ不倫スキャンダルが多いのか

  3. 8

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  4. 9

    トランプ大統領が大慌て…米国債の「金利急上昇」は何が大問題だったのか?

  5. 10

    小田和正「77歳の現役力」の凄み…現役最年長アーティストが守り続ける“プロ意識”