桜金造 誰もが仰天した都知事選出馬
<2007年3月>
75年にアゴ勇、清水アキラらとともに結成したコメディー集団「ザ・ハンダース」で芸能界デビュー。お笑い芸人の他、映画「マルサの女」に出演するなど本格俳優としても知られる桜金造が07年の都知事選に突如立候補を表明し、世間を驚かせた。
五輪招致や築地市場移転問題などが争点となった07年都知事選は現職の石原慎太郎に元宮城県知事の浅野史郎、共産党推薦の吉田万三が挑むかたちで戦いが始まった。この他選挙といえばおなじみのドクター中松、建築家の黒川紀章、「政府転覆」の過激なスローガンと異色の政見放送が話題となった外山恒一らも出馬を表明していた。
ここに割って入ったのが金造。「(3月15日の)都知事選立候補予定者の公開討論で、自分と似た意見の候補者がいなかった。お金も学歴もないけれど、困っている人、子供たちのために少しでも何かをしたい」というのが出馬理由。近所に住む顔見知りの高齢女性の孤独死をきっかけに、福祉について考えるようになり「生活保護申請はすべて受け付ける」と公約した。