糖尿病リスク3割減!? 高倉健も実践する「シリアル食」
糖尿病専門医で「しんクリニック」の辛浩基院長は言う。
「糖尿病患者の食事指導において食物繊維は欠かせないものです。腸管でブドウ糖の吸収をブロックして血糖値の上昇を緩やかにするため、食後に分泌されるインスリン量が少なくて済み、血糖コントロールに効果的なのです。他の食事と一緒に取ることにより、全体のGI値を下げ、血糖値を穏やかにする効果があるのではないでしょうか」
GI値とは、グリセミック指数ともいわれ、炭水化物が消化されて糖に変化する速さを相対的に表す数値のこと。GI値が低い食品は、血糖上昇が穏やかなためインスリンが少なくて済む。逆にGI値が高い食品は、急激に血糖値が上昇してインスリンがたくさん必要になるため、糖尿病には大敵だ。
オートミールや小麦ふすまなどを使ったノンシュガーのシリアルは、GI値が45~55と低い。やはり糖尿病予防の効果はありそうだ。
シリアルの中には、大麦などの水溶性食物繊維を多く含んだ穀物を使ったタイプもある。
「牛乳やヨーグルトなどをかけて食べると、腸内細菌の働きを高めて免疫力をアップさせたり、糖の吸収を穏やかにする効果も期待できます。食物繊維を取りすぎるとミネラルが排出されてしまう恐れもあるので、ビタミンやミネラルが豊富な野菜を一緒に食べると理想的です」(則岡氏)
最近は俳優の高倉健(82)が健康のためシリアルを食べているとテレビで明かして話題になった。毎朝「グラノーラ」(麦、玄米、トウモロコシなどの穀物を焼き、ドライフルーツやナッツなどをミックスしたもの)を食べているという。