手術不能の肺がんに新薬登場 今後の治療はどう変わる?

公開日: 更新日:

 そんな中、昨年、画期的な薬である免疫チェックポイント阻害薬「ニボルマブ(商品名オプジーボ)」が登場。非小細胞肺がんは「扁平上皮がん」と「それ以外(非扁平上皮がん)」に分類されるが、前者に関しては免疫チェックポイント阻害薬の効果が高いことから、これが主役になった。

 一方、後者の非扁平上皮がんに対しては主役になるところまでは至らず、加藤医師が言うように「混沌とした戦国時代」のような状況だった。

「ところが、今回の新薬をドセタキセルと併用すると、扁平上皮がんも非扁平上皮がんも全生存期間が延びると試験で証明された。1200人以上対象という肺がんでは最大規模の試験で、奏効率、病勢コントロール率はドセタキセル単剤より10%上昇。臨床の現場で『この薬はよく効く』と実感できるレベルです」

 無増悪生存期間は中央値が1・5カ月、全生存期間は1.4カ月延長した。現場では実感するのに心もとない数字とのことだが、全生存期間を確実に延ばせることを統計学的に初めて証明できた。


■話題の「免疫チェックポイント阻害薬」との使い分けは?

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」