ジェネリックのメリットは「安さ」だけではない
ジェネリック医薬品を選択することで、薬価が3割程度、物によっては5割以上安くなることは先にもお話ししました。それでも、「先発薬の方が良い」という患者さんもいらっしゃいます。
そうした患者さんの多くは「効きが悪い」「合わない」といったジェネリックのデメリットを主張されます。確かに、先発品と比べて薬効が劣るジェネリックがあるのも事実ですが、そうしたケースは極めてまれです。薬剤師が“良いジェネリック”をしっかりと見極めてさえいれば、上記の理由に該当する事例はまずないといっていいでしょう。
逆に、ジェネリックの中には先発品より優れているものもあります。例えば、飲みやすさ(服薬アドヒアランス)に配慮した製剤としては、「OD錠」というラムネ菓子のように水なしでの服用を可能にしたものや、子供向けの味付け(苦味への配慮)を改良したもの、より小さく飲みやすくなったものなどが挙げられます。
また、薬の取り間違いや飲み間違いの防止といった医療安全に配慮した製剤としては、錠剤の印字やパッケージを見やすくしたものが挙げられます。