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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

中西俊夫さん襲った食道がん 飲酒と喫煙でリスク100倍

公開日: 更新日:

 テクノポップバンド・PLASTICSの中西俊夫さんが、食道がんのため亡くなりました。享年61。昨年9月にがんが発覚してから5カ月余りの訃報に、ショックを感じた人も少なくないでしょう。

 食道は長さ25センチほどの臓器で、臓器を包む漿膜がないため、食道にできたがんは大動脈やリンパ節に広がり、肝臓や肺など周辺臓器に転移しやすい。ひどくなると、のどがつかえたり、しみたり、胸の違和感を覚えたりしますが、早期には自覚症状がほとんどないことから、発見が遅れがちで、見つかったときには周辺に転移していることが多いのです。

 早期に発見されるケースがないわけではありません。たとえば、サザンオールスターズ桑田佳祐さんです。2010年7月、54歳のときにステージ1の食道がんと判明し、手術でがんを克服しています。

 当時のラジオ番組で、「がんは、食道の真ん中より少し下の部分で胃に近い場所。先のことも考えて手術を受け、治療を行っていきたい」と語っていたように、治療の中心は手術です。ごく早期なら、内視鏡で食道の内側からがんの部分だけ切除することもでき、内視鏡手術なら1時間ほどで終わります。

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