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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

差額室料だけで約33億円 聖路加国際病院“驚異の収益力”

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 もっとも注目すべきは差額室料収益です。それだけで33億円近く、入院収益の約17%を稼ぎ出しているのです。(社)日本病院会などの調査によれば、一般病院の差額室料収益の平均は、入院収益の2%に過ぎません。

 ちなみに厚生労働省の指針により、一般病院は差額ベッドを全病床の半分以下に抑えなければならないことになっています。しかし聖路加は全室個室で、多くは差額ベッドです。厚労省の指針が出る以前からそうしていたから、ということなのでしょう。差額ベッド代は3万2400円から10万8000円(小児個室などは、もっと安い部屋もあります)となっています。

 もうひとつ注目すべき点は、予防医療センター収益、つまり人間ドックによる収益です。故・日野原重明名誉院長こそ、人間ドックを最初につくり、普及させてきた人ですから、聖路加は老舗中の老舗、その売り上げは約32億円に達しています。料金は2日コースで20万5200円、3日コースが37万5840円、1週間なら69万5520円なり。

 また同じ敷地内に聖路加助産院がありますが、こちらは19床のクリニック。出産自体は病院、産後のケアは産院というように使い分けています。

【連載】決算書でわかる有名病院のフトコロ事情

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