インフルエンザワクチンはなぜ大量生産ができないのか
インフルエンザや風邪の治療に関して、もうひとつ大きな問題があります。「抗生剤」の乱用です。インフルエンザや一般的な風邪はウイルス感染なので抗生剤は効きません。抗生剤は「菌を殺す薬」で、ウイルスは殺せません。そして、直接炎症を抑える薬でもないのです。
しかし、日本は「抗生剤の乱用大国」とされています。不適切に抗生剤をたくさん使っていることによって、「薬の効かない菌」=「耐性菌」の発生も問題となっています。
これからは、医療従事者だけでなく患者さん側も、抗生剤の乱用について考える必要があると思います。病院にかかった時、抗生剤が処方されなくても、その先生をむしろ評価する視点を持つべきではないでしょうか。