「病気だ」という認識が大事 医師は客観的なデータ提示を
その意図は、呼吸機能の状態を客観的に患者さんに提示すること。それによって、「喘息は病気であり、現段階では十分にコントロールできていない。別の治療が必要」としっかり認識してもらうことにあります。
通り一遍の治療では、患者さんも医者も慣れ合いになってしまい、問題点に気が付きません。その状態から脱却するのに、種々の検査が役立ちます。客観的なデータを示し、その後の治療で数値が良くなっているのを確認できれば、患者さんもその治療を継続しようと考えます。
呼吸器の状態が改善した患者さんからは、「喘息を発症する前のことなんて忘れていました。苦しいのが当たり前だと思っていました」といった声をよく聞きます。
(NTT東日本関東病院呼吸器センター・放生雅章センター長)