<5>家事を手伝う 味噌も“寒仕込み”で手造りした
家事を一切やらなかった小宮さんは、結婚してから徐々に奥さんの家事を手伝うようになる。
「コメディアンとして出発した頃、先輩の『コント山口君と竹田君』の山口さん(ひろかず氏)の4畳半一間のアパートで下宿生活を始めたのですが、ガスコンロがあったのに、山口さんはコンロも流し台も使っていなかった。流し台を使っても片づけられないから、一切使わないことにしているんだ、という説明でした。僕は家事を“やめちゃう”という、そんな手があるものかと妙に感心したのを覚えています。台所仕事は中途半端にやるからいけないのだと。ですから、結婚するまで料理は一切できなかったですね」
そんな小宮さんも、結婚してから洗い物だけは率先して行っていた。
「妻が病気になる前から食後の食器洗いは率先してやっていました。一生懸命に料理を作ってくれる妻に、少しは楽をさせてあげたいという気持ちから始めたような気がします。要するに、家事のシェアです」
そのうち、奥さんの料理作りに付き合うようにもなる。最初はハンバーグの手ごねや餃子の皮に具を詰める作業などだった。