着ている服一着で心電や体温を計測できるスマートアパレル
「心電、体表面温度、上半身の動きのデータが取れるシャツは、いまドイツの大学病院で認知症患者さんを対象とした臨床研究が行われています。また、同じドイツの研究機関では、イースキンを用いてリハビリによる体の可動域を分析するソフトを開発中です」
■病気を発症する前の状態を見つけるのが目標
日本の寝具会社と共同で開発を進めているのは、足首に巻くベルトタイプを活用したもの。室温と足首温度、足の動きを検知して、熟睡を導く環境のコントロールを行うというシステムだ。
他にも、LEDライトを当てた皮下の血液の色から血糖値を測定する技術、血流の速さから血圧を測定する技術などを他の研究機関が開発している。今後、これらの技術とイースキンをコラボさせていきたいという。
「将来的には、企業や研究機関などと共有したビッグデータを活用して、病気の発症前の状態を見つけられるようなスマートアパレルを目指しています」
一般への実用化は20年をメインターゲットにしているが、今年の夏以降には何かしら1つ目の商品を販売する予定。個人向けのイースキンは、一着1万~10万円くらいの価格帯を想定しているという。