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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

吉田拓郎さん喉のがん告白…放射線治療の期間は短縮傾向に

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■胃カメラでついでにチェック

 喉頭がんと違って、リンパ節転移が多い咽頭がんの場合、首に広く放射線を照射する必要があります。その際、以前は、耳下腺などの唾液腺にも放射線を照射していました。そうすると、唾液が出にくくなって、治療後も口の中の乾燥が続くこともありました。しかし今は、そういう後遺症を避けて照射する技術が開発されています。

 放射線の治療期間も、いろいろながんで短くなっている傾向です。木久扇さんは35回照射でしたが、今は25回に。乳がんで乳房を温存する治療では術後、放射線を行います。

 従来は25回ないし30回が一般的でしたが、1回の線量を上げて16回ないし20回で完了。もちろん、回数が多い時と治療効果は同じです。2週間の治療期間短縮は、大きいでしょう。

 前立腺がんの放射線治療は特に顕著で、36~38回と2カ月かけて行っていたのが、わずか1週間の5回に。治療効果は手術と同等で、尿失禁などの後遺症はありません。どれも、通院で照射できます。

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