著者のコラム一覧
佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

乳がんの再発予防で10年間もホルモン剤を飲み続けるの?

公開日: 更新日:

 洋服店で働いているSさん(39歳・女性)からこんな相談がありました。

 ◇  ◇  ◇ 

 乳がん手術をして4年が経ちました。再発はなく元気です。病院に行った時はがんの塊は結構大きかったのですが、幸い手術ではすべて取れました。その後、医師から「リンパ節転移もあって、再発するリスクがあります」と言われ、抗がん剤の点滴注射とホルモン剤の治療をしました。いまはホルモン剤だけ飲んでいます。

 乳がんは骨に転移しやすいがんと聞いて、時々、腰が痛くなると骨に転移したかと心配になりますが、今のところ大丈夫です。定期検査はしっかり受けていますし、結果が大丈夫と聞くと、心が晴れてすっきりします。でも、次の検査が近くなるとまた心配になります。がんになった人でないと分からないと思いますが、何かにつけすぐに不安になります。薬を飲み忘れた時も、再発するのではないかととても心配でした。

 手術してくれたB先生は、忙しいのに外来でも毎回とても親切で丁寧に説明してくれました。ホルモン剤を飲み始めた時は「5年間飲みましょう」と言われました。でも、B先生は去年からよその病院に転勤になってしまい、担当が新しく赴任したF先生に代わりました。てきぱきしていて、問題はない先生だと思います。ただ、なんとなく質問しづらいような、B先生とは雰囲気が違う感じなのです。そして今回、F先生から「あなたの場合、ホルモン剤は10年間飲んだ方が再発の危険が減ると思います。どうしましょうか?」と言われました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ