「肉をたくさん食べると心筋梗塞や脳卒中になる」は間違い
脂肪の摂取量が少ないと、肺や心臓の動脈の梗塞が進んで脳出血、脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすくなるというわけです。
研究は男女合わせて約8万2000人を対象にして、その食事の傾向と循環器疾患の発生率の関係を約11年にわたって追跡調査したものです。それぞれ事前の5年間における調査で脳卒中や心筋梗塞などの循環器疾患やがんになった人がいないことを確認したうえで追跡調査が行われています。信頼性の高い調査だと言えるでしょう。
むろん、この論文も将来、新たな研究で否定される可能性はあります。しかし、それまでは、「肉などから得られる飽和脂肪酸の摂取量が少なく、炭水化物をたくさん食べた方が脳卒中や心筋梗塞の発症率が高い」というデータから考えて行動すべきだと思います。
いまは2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで亡くなる、という事実から、がんによる死を免れることに重きが置かれていますが、依然として脳卒中は死に至る病気の上位にあります。しかも、死に至らずとも残った障害に苦しむことが多い。
私は、日本人はしっかり肉を食べるべきだと思います。