足<下>専門医が指南 病気を防ぎ疲れない歩き方とストレッチ
また、正しい立ち姿勢や歩くときの足の運び方も、ある程度意識しておいた方がいい。「足のクリニック表参道」(東京・港区)の桑原靖院長が言う。
「背中が曲がっていたり、肩が左右どちらかに傾いたりすると、重心の位置がずれて、足にかかる力のバランスが崩れます。常に姿勢を整える習慣をつけましょう。正しい姿勢で立つと、体重の7割はかかとに、3割は足指にかかってきます。親指の付け根、小指の付け根、かかとの3点にバランスよく体重を分散して立つのが理想です」
歩くときの足の運び方は、かかとから着地して足指の付け根で地面を蹴り返すのが基本になる。踏み返すときは、親指と人さし指の間で踏み返すイメージだ。それと足だけを使って歩くのではなく、股関節を使って骨盤を前後に動かすイメージで歩くと足にかかる負担が少なくなるという。
ただし、骨盤が上下に動かないように体幹の筋力を鍛えておくことも必要だ。そして、普段から足の柔軟性を高めておくことも、足のトラブルを防ぐケアとして重要になる。
「ふくらはぎの筋肉やアキレス腱が硬いと足首が十分に曲がらず、踏み返すときにつま先に負担がかかります。この状態で歩くと、他の部分に無理な力がかかるので疲れやすく痛みも出やすいのです。柔軟性を高めるにはストレッチが効果的。歩く前に行えば疲れにくく、歩いた後に行えば疲れを癒やしてくれます」