著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

友人の数より理解者こそが大切 たった1人で百人力になる

公開日: 更新日:

 昨今、「おひとりさま」という言葉をよく耳にします。「1人焼き肉」「1人カラオケ」という具合に、友人と共に時間を過ごすのではなく、自分1人で好きなことをする――。そういった傾向はコロナを契機にさらに高まっているといいます。

 外出自粛に伴うイエナカ時間や、3密を避けるためのソロ活動の増加により、1人でも楽しめるサービスが増え、今ではソロ活動を“寂しいもの”と解釈する人はあまりいないかもしれません。

 そもそも、人付き合いがおっくうな人にとっては、「友人が少ないことは不幸なの? 友人は最低限いればいい」と考える方もいるはずです。友人が多いと、さまざまな情報を共有したり、わいわいがやがや楽しめたりと、孤独を感じる機会の減少につながる半面、あちらを立てればこちらが立たず、人間関係の複雑さに疲弊してしまう場合もあります。友人の数が多いからといって、幸せが約束されるわけではない。だからこそ、人間は加齢と共に友人との付き合い方が変わるのでしょう。

 私は、「理解者の数こそ大事」だと思っています。人間は、多数派や周囲の反応に合わせてしまう生き物。スワースモア大学のアッシュによる有名な実験に、「アッシュの同調実験」(1955年)と呼ばれるものがあります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」