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堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

友人の数より理解者こそが大切 たった1人で百人力になる

公開日: 更新日:

 昨今、「おひとりさま」という言葉をよく耳にします。「1人焼き肉」「1人カラオケ」という具合に、友人と共に時間を過ごすのではなく、自分1人で好きなことをする――。そういった傾向はコロナを契機にさらに高まっているといいます。

 外出自粛に伴うイエナカ時間や、3密を避けるためのソロ活動の増加により、1人でも楽しめるサービスが増え、今ではソロ活動を“寂しいもの”と解釈する人はあまりいないかもしれません。

 そもそも、人付き合いがおっくうな人にとっては、「友人が少ないことは不幸なの? 友人は最低限いればいい」と考える方もいるはずです。友人が多いと、さまざまな情報を共有したり、わいわいがやがや楽しめたりと、孤独を感じる機会の減少につながる半面、あちらを立てればこちらが立たず、人間関係の複雑さに疲弊してしまう場合もあります。友人の数が多いからといって、幸せが約束されるわけではない。だからこそ、人間は加齢と共に友人との付き合い方が変わるのでしょう。

 私は、「理解者の数こそ大事」だと思っています。人間は、多数派や周囲の反応に合わせてしまう生き物。スワースモア大学のアッシュによる有名な実験に、「アッシュの同調実験」(1955年)と呼ばれるものがあります。

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