活動弁士の片岡一郎さん網膜剥離になって「厄年の意味を実感」

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■体は有限、生きていればガタがくる

 手術は局部麻酔だったので、何かされている感覚や先生方の会話は聞こえていましたが、特に恐怖感はありませんでした。つらかったのは術後2日間です。眼球にガスを入れて網膜を定着させるので、ずっとうつぶせ状態で過ごさなければならないのです。

 寝返りもできないし、体は痛いし、とにかく暇。スマホを見るしかやれることがなかったので、この機会に網膜剥離の手術の歴史を調べたりしました。意外と歴史が浅くて、網膜剥離が治せるようになったのはここ40年ぐらいのことだと知り、医学の進歩に感謝しました。

 退院して半年間ぐらいは眼圧を下げたり炎症を抑えたりする3種類の点眼薬を取っ換え引っ換え頻繁にさしていました。 眼圧を下げるといえば、入院したら血圧を毎日測るじゃないですか。それで私、えらい高血圧だと判明したのです。上がだいたい200㎜/Hgとかで、看護師さんも毎回驚くんです。自分では高血圧で不都合を感じたことはなかったのですが、主治医から「循環器科へ行ってこい!」と言われ、今はしっかり降圧剤も飲んでいます。今後、気をつけなければいけないのは、網膜剥離より高血圧の方のようです(笑い)。

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