著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

インテリのヘンリー8世を暴君にしたのは「梅毒」だった?

公開日: 更新日:

 感染から3カ月以上経過するとこんどは発熱や倦怠感、頭痛などの症状があらわれます。これが第二期梅毒です。その代表的な症状が梅毒性バラ疹です。顔や手のひら、足の裏を含め全身の皮膚に淡く赤い発疹が多数できます。この梅毒性バラ疹があるかないかで、梅毒に感染しているか否かがわかるのです。

 感染から3~10年以上経過すると梅毒三期となります。皮膚だけでなく骨や筋肉、内臓にも硬いしこりやゴム腫ができて、周囲の細胞を壊していきます。よく梅毒になると「鼻落ち」「鼻欠け」といわれるのはこの時期の症状を言います。

 感染から10年以上経つと心臓血管や脳神経が侵され、血管が破裂したり、言動がおかしくなったりします。

 ちなみに中世ヨーロッパでは男も女も好んでかつらを使用していますが、それも梅毒と関係していると言われています。第二期梅毒の症状に梅毒性脱毛があるからです。かつらはもともとペスト菌を運ぶノミを駆除するために短髪にしたために普及したといわれますが、その後は梅毒隠しだった可能性もあるわけです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」