医療でのVR活用<上>目の前に患部周辺の3次元CGが浮かぶ
VRで再現された患部周辺の3次元モデルは、「拡大」「縮小」「回転」「移動」ができる。そのVR空間上には、線や文字などを自由に描画することも可能。手術の計画を立てる場合、どのようにアプローチするかなどの情報を担当する複数の医師がVRで共有できるわけだ。
このような機能があることから、患者への病状や手術の説明に使うこともテスト的に行われているという。
「医療技術は暗黙知といわれ、その技術は職人技的で継承が難しいとされています。しかし、『HoloeyesXR』を利用すれば、熟練医師の手技や独自の術式をVR空間内で追体験することが可能。若手医師の術式トレーニングや技術の向上にも大いに役立ちます」
現在、HoloeyesXRを導入している医療機関は全国80施設以上になるという。2020年にはクラス2の医療機器ソフトウエアとしての認証を取得している。VRを活用した医療技術の向上は、患者にとって大きなメリットになるはずだ。