アルツハイマー病は発症前に見つける 受けるべきは「アミロイドPET検査」
■若年性アルツハイマー病と診断された50代の男性を検査すると…
アミロイドPET検査は、アミロイドβに取り込まれる性質を持つ放射性製剤を体内に投与し、MRIなどには映らないアミロイドβの沈着の度合いを画像で確認します。こんなケースがありました。
51歳の大学教授は物忘れがあり、認知症専門病院でMRIなどの検査を受けたところ、脳に軽い萎縮が見られ、「若年性アルツハイマー病」と診断されました。
私は若年性アルツハイマー病を専門としており、大学教授はセカンドオピニオンを求めてアルツクリニックを受診。アミロイドPET検査をしたところ、アミロイドβはたまっておらず、アルツハイマー病の特徴が見つかりませんでした。臨床症状のチェックや血液検査などさまざまな検査の結果、大学教授の物忘れは、日々の飲酒によるものだとわかったのです。
その大学教授は、即座にアルコールを控え生活習慣を改善。物忘れはなくなり、仕事に元気に復帰できました。